どうもみなさん、するめ(以下)マンです! 今回も楽しくインディーゲームの話……ではありません。いつもの記事とは無関係なのですが、どうしても、みなさんに私が遊んでいるアプリをプレイして欲しくて、こうして筆を執りました。ぶっちゃけたところ、シシララTVサイドからは原稿を書いてくれなんてまったくお願いされていないわけですが、まぁ無理やり原稿を送りつけてみようと思っています。何やってんのかな。
そこまでしてみなさんに遊んで欲しいゲーム。それは『ラーメン大好き小泉さん 満腹仕込み真心仕立て(以下、ましまし)』。そう、今アニメが大好評放映中の女子高生がラーメンを食べる飯系マンガのアプリ版です! 最近流行ってますよね、飯マンガ。ひろしがケバブクイズに答え、ねこが天ぷらをむさぼり、サラリーマンがうっま……。スイーツはコクがたっぷりで、孤独にズボラな主婦がジュースィィィ~。マッチョが食べておひとり様が日本酒をぷしゅ~と、そんな感じで日本は今やグルメ漫マンガ大ブーム。そのなかでも『ラーメン大好き小泉さん』は、ドラマ化も成功した人気マンガになります。
その内容は、ラーメン大好きな女子高生・小泉さんが名店のラーメンを食べ歩きつつ、小泉さんのことが大好きな女性の友人にストーキングされるという、女子高生日常ラーメンマンガ。とにかく、女子高生がラーメンを食べまくります。その小泉さんが、ソシャゲとして登場……って、ちょっと待って!? 原作は、登場人物がかなり少ないマンガですよ!?
▲アプリ版は、この四人がメインキャラクター。原作は飯マンガなので、そこまでメインキャラクターは多くないんです。(ラーメン店に行くことが中心なので……)
こりゃ気になるでしょ。ラーメン二郎の親父が次々と出てきたりするのかな。蒙古タンメン食べに行くのかな。うーん、わからん。どんなゲームなのかちっともわからん! あまりにも興味がつきず、ダウンロードした私の目の前に広がっていたのは、アプリ版特有の『ましまし』ワールドだったのです……!!
■ここから始まるのはラーメン大好き小泉さんではなく、『ましまし』ワールドと考えてください
このゲームは、最初に行き倒れの小泉さんと出会う場面から始まります。なんでも、不味いラーメンを食べて味覚が破壊されたとか……。うん、まあ、原作にありそうなシチュエーションではありますね(一応、行き倒れてる回はあったはず)。プレイヤーはそんな小泉さんにラーメンを与えたことがきっかけで、彼女たちとラーメン店を経営することになります。
そう、このゲームは原作のように“小泉さんがラーメンを食べるゲーム”ではありません! 小泉さんたちにラーメンを試食させてから販売し、売り上げを稼ぐ“ラーメン店経営ゲーム”だったのです。
つまり、『ラーメン橋』とか『バーガーバーガー』とか、そういうPS系の料理方面。ブラウザゲーなどでよくある(最近は中国語のものも結構ある)、お店経営ゲームの系譜ですね。なぜ、小泉さんを題材にしてそっち方面に走った!?
▲ラーメン店の名前や店主の名前は、いつでも自由に変更できます。あんまり深く考えず、パパパパパインっと元気が一杯でるような名前にしちゃいましょう。
なーんだ、と思ったそこのアナタ! 確かに、ただの経営ゲームなら紹介する必要はないかもしれません……だがしかし。『ラーメン大好き小泉さん』という原作と組み合わせれば、奇妙な化学反応が発生して、スゴイことになるのです。百聞は一見に如かず。一蘭は近所にあらず。そんなわけで、ここからはこのゲームの内容を解説していきましょう。
■美味しいラーメンには食べてくれる人と具材が必要! 小泉さんの食べ残したドンブリから具材とキャラクターを手に入れろ!!
ラーメン屋の商品は、当然ながらラーメン。美味しいラーメンを売ると言っても、まずは売れるメニューを作らないとお話になりません。というわけで最初はスープ、麺、具材を組み合わせて、おいしいラーメンを作ることが基本。完成したラーメンは、小泉さんたちが試食してOKを出すと販売できます。店長に売る商品を決める権限がないのはよくわかりませんが、それは小泉さんのゲームだからです。
▲カニだけを乗せた豪華なカニだけラーメン! 食べてくれませんねぇ……失敗!
このラーメン開発がなかなかのクセもの。キャラクターによって好みがあるので、好みに合うラーメンを食べさせないと商品化できません。
キャラクターによっては美味しすぎてもアウト。正月の晴れ着姿など、特別バージョンのキャラクターなら美味しさの数値が高いラーメンも問題ありませんが、初期衣装だと食べてくれません。
試食してくれるキャラクターはガチャで登場するので、いろいろと能力が高い“お正月キャラクター”を引きたいところです。この記事が載るころに復刻ガチャが残っているかはわかりませんが、そもそも衣装違いがまだ全然いないので、すぐに復刻するはず(願望)。大型アップデートが1月31日にくるし、もっと性能が高いキャラもくるかも?
▲なぜ、ガチャから小泉さんたちが登場するのか。その理屈もちゃんと説明されている『ましまし』世界。よく読むと、なんか原作をぶっちぎっていて怖い設定なのですが、まぁ、そういう理屈なので納得するしかない。
ちなみに、ガチャはこんな感じで小泉さんがラーメンを食べる演出が入ります。ズルズルっとラーメンをすすって食べ終わると、ドンブリから小泉さんの欠片や具材が出現して……ええっ、ドンブリから欠片や具材がッ!?
▲小泉さんがラーメンをすすり、食べ終えたドンブリが光り輝くと……具材や想いのカケラが出現。食べたあとのドンブリから出現します、食べたあとのドンブリから。
……あ、うん。とにかく、こんな感じでガチャを回すと、試食してくれるキャラクターやレア具材が手に入るわけです。ガチャの具材は非売品なので、効率よく稼ぐのには不向きですが、見た目が面白いラーメンを作るなら必須! キャラクターも、ラーメンを作って食べさせるのに必要なので、ガチャは回したほうがオトクです。ガチャをいくら回しても、小泉さんの腹が破裂することはないから安心。胃が拡張されるほど食べさせ続けて、能力の高い小泉さんたちを手に入れましょう!
■まともなラーメンなど不要! 値段はぼったくり寸前で! 客はラーメンじゃなくて情報を食べている!
試作品を食べてくれそうな人を手に入れたところで、次は本格的なラーメン作り。先ほども軽く説明しましたが、試作ラーメンはスープ、麺、具材を乗せると完成します。
スープは仕込みが必要になっており、レシピを選んでから時間経過で完成させる必要があります。レシピは、条件を満たすとゲーム内マネーの「ヌドル」で購入可能。別に安いスープでも問題なく売れる……というか、安いほうが効率よく作れたりするので、ショボいスープを粗製乱造してもOKです! どうせ客なんざ業務用と手作りの区別もつかないものさ、へっへっへ。
スープのあとは、麺と具材。これはガチャで非売品を手に入れるか、ヌドルで消耗品として購入できます。ガチャのほうが具材の美味しさは上ですが、非売品なので量産には不向き。基本は、ショップで買える安物にしたほうが量産しやすいわけです。こだわりなどいらぬ。業務用のメンとスープ、具材のショボいラーメンを売りまくれ! 客なんて舌バカだ! バターでも投入しまくれ!!
……まあ、あまり安い具材ばかりだと売り上げ的にショボくなりますが、こういう自由さも『ましまし』の魅力でしょう。ラーメンができたあとは、小泉さんたちに試食してもらってOKが出れば完成。名前をつければ、売り物として晴れてお店に出せます。
▲店主ご自慢のラーメンが完成! 『ましまし』中毒者たちは、こういうラーメンばっかり作る人たちが多いです。自由。ラーメンは自由なんだ……。
なに? 名前がひどい? 君たちは、名前だけで味を判断しているのかね? ある程度の美味しさがあって、腹さえ膨れれば客はくるのですよ。それは、このゲームが証明しているでしょう!?
▲自分が考えた、確実に美味しいとわかるラーメン。そりゃこういう名前になりますよ。
作ったラーメンは図鑑に登録されていくので、ヘンテコラーメン作りがたっぷり楽しめます。というか、そういう歪んだ遊び方をしている人が多い気がするし、それを許容するのが『ましまし』。許容していない可能性もありますが、とにかく素晴らしいゲームなのです!
まあ、本当はそういう奇抜なラーメンを作るのではなく、特定の具材を組み合わせるとできる特殊な固有ラーメンを探していくゲームっぽいのですが……そこはソレ! だって、固有ラーメンの組み合わせ多すぎてわからないんだもん。ヒントくださいよ!
▲こういう特定の組み合わせ(おそらくガチャのレア食材を使う)で、固定ラーメンを探すゲームっぽいです。全国のみなさんの固定ラーメン情報をお待ちしております。
なお、完成したラーメンは売るときに名前や値段、売る数を設定できます。販売数は現存するスープの数量に左右されるので、スープがあるだけ売り切るのが基本。値段はねぇ……ぼったくりで問題ありませんよ!!
1000円の壁を超えようが、客は食べに来てくれます。奴らは情報を食べていると『ラーメン発見伝』の芹沢さんも言ってました。値段なんて見ていないのです。100円のラーメンを1000円で売る錬金術で大儲け!
▲ごまだけで作られたヘルシーなラーメン。きっと客は「う~ん、この香りが食欲をそそるぜ~っ。うっま……」となるはず。
……と美味しい話ばかりしましたが、じつは値上げしすぎるのも問題。あまり値上げしすぎると店の評判が下がり、客足が途絶えて売れるペースが落ちるんですよね。何事にも天井は必要なのです。原価(仕入れ価格)の倍くらいで抑えておくのがセオリーかな。さあ、ぼったくりのセオリーを学んだら、あなたが作った天下一品モノのラーメンをバンバン売っちゃいましょう!
■売って放置、売って放置、ほかのゲームの合間に遊べる気楽さ
このゲームは、広告を採用しているからかガチャ煽りがなく、課金が必須の場面(課金で開放する要素はありますが、完全に自己満足の領域)もありません。原作の雰囲気のように、ゆるりと遊べるのがいいところ。
店主のスタミナや小泉さんたちのお腹の具合といったパラメータもありますが、とくに気にしなくてもラーメン作りに支障はありません。一応、効率を求めるなら店主(プレイヤー)がエナジーアイテム(にんにく)をガブ飲みしてラーメンを作り続け、小泉さんたちに“満腹度が下がる飴玉”を与えてラーメンを食べさせ続けるという地獄の商品開発もできますが、そこまでしなくてもいいです。
▲女子高生たちの満腹度が下がる不思議なドロップ。作用の穏やかなものから、一瞬でお腹をくだすものまでそろっています。
自分の周囲は『ましまし』に取りつかれたラーメン狂ばかりなので、新たな出会いを求めて課金する人たちで構成されていますが、最初に能力が高いキャラを手に入れてさえしまえば、そこまで焦る必要も皆無。広告を見ればデイリーミッションでガチャ用の通貨ももらえますし、課金しないで広告を見て応援する遊び方もアリです。
そもそも、ラーメンを作って売り切るまで待つ放置ゲーなので、ほかのゲームの合間に息抜きとして遊ぶタイプかもしれません。でも、なんとなく起動してしまう。そんな不思議な魅力が『ましまし』にはあります。
■ほめちぎったけど、フレンド機能や値段の記録など修正して欲しい場所も
個人的に気に入っている『ましまし』ですが、じつは画面が隠れるバグが報告されていたり、ちょっとした不具合がたまに起きたりするなど、ゲームとしてはまだまだ発展途上……というのが正直なところです。より長くサービスを続けてもらうためにも、修正して欲しい部分はいくつかあります。
たとえば、フレンド機能。現状では、フレンド登録しても何も要素がありません。“ラーメンに取りつかれた怪しい隣人たち”が集められるだけの機能になっています。「ふふふふふ。狂人がいっぱいですぞ!」と喜べるのは自分のような人間だけかと思うので、ここはぜひ何か実装していただけるとありがたい。
あとは、ラーメンを売るたびに値段を設定し直さないといけないので、そこが少々面倒かも。修正されなくても不満というほどではないのですが、よりよいゲームになるために修正してもらいたい部分です。
キャラクターの絡みや出番が少ないので原作ファンには物足りない部分もありますが、そこはまあ、イベントでキャラクター衣装が増えていくことで補えるでしょう。たぶん。自分は原作もアニメもドラマも見ているファンですが、ちょっと歪んだ人間なのでファン心理はよくわからないんです。すみません……。
▲突然、心理テストを始める悠など、条件のよくわからないイベントがあるときも。とはいえ、あまり、キャラクターが絡んでくるゲームではありません。
最後に1つだけ忠告を。本作は原作のラーメン食べ歩き要素を再現しているわけではありません。原作好きには衣装違いの小泉さんたちを集める楽しさはありますが、原作が好きすぎる人は怒って泡を吹いて倒れてしまうかもしれません。しかし、その人が吹いた泡を具材にしてラーメンを作るような味のあるゲームなのです。
『ラーメン大好き小泉さん 満腹仕込み真心仕立て』というタイトル通り、ラーメン大好きな要素と満腹仕込みな要素。真心仕立てな要素を楽しんでもらえれば幸いです。
原作の面白さとは違う方向性のような気もしますが、毎日ログインして無料分のガチャを回していくだけで15回回せばキャラが確定で出ますし、じつはすごくファンにも優しいアプリ。過去には、放課後に延々と“カニと戯れて工場を再生するソシャゲ”という変わり種な原作物ソシャゲがありましたが、そういう系統と言っていいかもしれません。しかし、コレはコレでおもしろいんですよ! というわけで、遊ぼう『ましまし』!
自分は“ラーメン大好き小泉さんのソシャゲ大好きするめ(以下)マン”として、このゲームのサービスが長く続いて欲しいと願っています! 要素を追加していただければ、課金してガチャを回すので、もう少しハイペースで追加要素を足してくださいお願いします!